第78回全国臨床糖尿病医会学術集会
[2024.09.08]
9月7~8日で開催された第78回全国臨床糖尿病医会学術集会に参加し、全国の糖尿病クリニックの先生方と意見交換をさせて頂きました。
特別講演では東北大学大学院医学研究科 糖尿病代謝・内分泌内科学分野 教授 片桐秀樹先生より「臓器間ネットワークによる個体レベルでの代謝制御:発見から応用へ」というタイトルでご講演頂きました。先生方の研究グループは肝臓を中心とした代謝に関わる各臓器が神経ネットワークを介して互いに影響を及ぼしあっているということを世界に先駆けて明らかにされました。現在はその発見を応用した迷走神経刺激による膵β細胞増殖促進の試みが進行中であるとお話され、結果が待たれるところです。また最近の研究で肝糖新生の基質である乳酸(筋肉由来)とグリセロール(脂肪由来)は運動の強度によってその供給割合が変化するということを明らかにされ、その機序を解明することで今後脂肪を減らすより効果的な運動方法の開発につながる可能性もお示しされました。研究室の先生方の大変な努力に裏打ちされた素晴らしい成果を拝聴し、大変感銘いたしました。