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経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)について

[2023.06.29]

はじめまして、臨床検査技師の木村と申します。

今回は、当院で実施している経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)についてご説明させて頂きます。

 

  1. OGTTってどんな検査?

その方の糖の代謝の状態を知るために、75グラムのブドウ糖を飲んで前後の血糖値とインスリン値の変化を見る検査です。

検査結果から正常型、糖尿病型、境界型に判定されます(判定基準は3. 検査結果の判定をご覧ください)。すでに糖尿病と診断されている方の検査ではなく、いわゆる糖尿病予備軍や隠れ糖尿病、ごく初期の糖尿病の発見を目的としています。

 

  1. 当院のOGTTの実際の流れ

〇 検査前日 21時以降の飲食は禁止です。少量のお水は飲んで大丈夫です。

〇 検査当日 午前9:30から検査を始めますので、10分前にご来院ください。

 

まず1回目(空腹時)の採血を行った後、ブドウ糖75グラムを含んだ甘い炭酸飲料を飲んで頂き、その後30分、60分、120分の合計4回採血します。検査終了までは飲食や喫煙は禁止です。検査中は院内のリクライニングチェアでお過ごし頂くので、パソコンや読書、ご趣味の刺繍などをしながら皆様ゆったりとお過ごし頂いております。

 

  1. 検査結果の判定

〇 正常型  空腹時血糖値110㎎/㎗未満および120分後血糖値140㎎/㎗未満

〇 糖尿病型 空腹時血糖値126㎎/㎗以上または120分後血糖値200㎎/㎗以上

〇 境界型  上記以外のデータの場合

正常型は空腹時と120分後の両方のデータが基準値未満であることが条件ですが、

糖尿病型はどちらか1つでも基準値以上であれば糖尿病と診断されます。

 

  1. 負荷後30分、60分採血の必要性

30分後の採血では、インスリン初期分泌指数(Insulinogenic Index)が得られご自身のインスリン分泌能(膵β細胞機能)が評価できます。また60分後の血糖値が180㎎/㎗以上の場合、正常型であっても将来糖尿病に進む可能性が高いと言われています。このような理由で、30分、60分後の採血を実施しています。

 

OGTT検査では、糖尿病の早期発見や将来糖尿病になるリスクの有無などがわかります。ご自身の現在の状態を理解することで糖尿病の発症を遅らせることや、予防することもできます。まだ糖尿病と診断されてはいないが血糖値が気になるという方は主治医と相談の上、OGTT検査を受けて頂ければ幸いです。

臨床検査技師 木村

 

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