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いつか来る「大災害」に向けて

[2022.01.25]

昨今は、海外の火山噴火で日本にまで津波が押し寄せ、国内では震度5以上の地震が頻発するなど、いつ大きな災害に見舞われるか分からない状況ですね。

皆さんは災害に備えて何か準備をされていらっしゃいますか?

 

1995年に発生した阪神淡路大震災の際、当時東京の大学病院に勤務していた私は、地元 神戸に震災救援団として派遣された経験があります。取る物も取り敢えず避難し、持病の薬がなく症状が悪化した被災地の方々に数多く遭遇しました。

 

災害時には多くの場合、ストレスや不規則な食事などが原因で通常よりも血糖値が不安定になります。また、しばらくの間、医療機関の受診が困難になることが予想されます。

このため、糖尿病のように継続した薬の服用が必要な方は、一般的な防災グッズの他に準備しておいた方が良いものがあります。

以下に挙げるのは、実際の震災後に行われたアンケート調査でも挙げられた必要なものリストです。

 

・糖尿病連携手帳(基本情報を記載したもの)の写し

・薬(インスリン、経口薬)最低1週間分とお薬手帳の写し

・インスリン注入器具、注射針、消毒綿

・血糖測定器キットと自己管理ノート

・飲料水2ℓ/日×最低3日分

・低血糖対策のブドウ糖

 

避難リュックに「インスリン、血糖測定器、薬!」と張り紙をしておき、避難時に忘れずに持ち出すという方法もあります。

インスリン、お薬手帳など普段は防災バッグの中に入れておくのが難しいものは、スマートフォンで写真を撮り携帯しておくだけでも、医療機関のスムーズな受診につながります。

 

また、スマートフォンアプリの中には、血糖値・血圧・体重・歩行数・食事内容が記録できるだけでなく、チャットやビデオ通話機能の備わっているものがありますので、緊急時にはそれらを活用してかかりつけ医に相談していただくのも良いかもしれません。

(ご興味のある方は、当院にお越しの際にご相談ください)

 

いずれにしても、「備えあれば憂いなし」。「いつか」ではなく思い立った「いま」準備をしておきたいですね。次回は、実際に災害に見舞われてしまった際の注意事項についてお話ししたいと思います。                         

 

看護師 道京

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