Islet E-quality Meeting
昨日、私も世話人の一人を務めるIslet E-quality Meetingが開催されました。本会は有志の先生を中心に糖尿病と膵β細胞に焦点を当て、毎回著名な先生をお招きして行う研究会です。9回目となる今回は、十分な感染対策の上、朝日生命成人病研究所附属医院糖尿病内科治験部長 大西由希子先生と群馬大学生体調節研究所分子糖代謝制御分野教授 藤谷与士夫先生をお招きしてお話を伺いました。
大西先生は、糖尿病患者さんが健康な人と変わらない人生を歩めるようにご施設で行われている様々な取組みについてご紹介され、また血糖値のコントロールに加えてがんや認知症、サルコペニアなどへの対応も大切であり、がん検診などをうまく活用する重要性をお話しされました。そして糖尿病の食事、運動療法は、血糖値を下げるだけでなく、がんや認知症の発症予防効果もあることからとても大切だとお話しされ、私も先生のお話しに強く共感いたしました。
藤谷先生は、α細胞やβ細胞に比べて数も少なくこれまでほとんど研究されてこなかったPP細胞に注目したご自身の最新の研究についてお話しされました。PP細胞という新たな視点から膵ラ氏島の生物学そして糖尿病の病態を捉えなおすという壮大なプロジェクトに大変感銘を受けました。
昨夜はお二人の先生から基礎・臨床の最前線のお話を伺い、とても刺激的で有意義な時間となりました。有難うございました。