お風呂のススメ
こんにちは。
さいしょ糖尿病クリニック看護師の中田です。
12月に入り、最低気温が5度を下回る日も増え、本格的に冬を感じるようになりました。
冬は空気の乾燥により、インフルエンザウイルスやノロウイルスが活性化し、流行しやすい季節です。一方で、都合の悪いことに私たちの身体をウイルスから守ってくれる“免疫機能”は体温が下がると働きが弱ってしまう性質があります。
また身体は寒さによる体温の低下を防ぐために血管を収縮させるため、冬には血流が悪くなりやすいです。そのような血液循環の悪化は、さらなる冷えや頭痛、肩こりなどを引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高めます。
しかし、逆に言えば、体温を高めると血液循環がよくなり、免疫機能の働きを高めることができるのです。
そこで、冬に大切なのは温活であり、日本の伝統的な温活といえば、入浴です。
入浴の効果は血流の改善と併せて、大きく3つあるといわれています。
1.温熱作用:血流改善
温かいお湯に浸かることで、肌を直接温め、表面付近の血管から温められた血液が全身を温め、血流が改善します。
2.静水圧作用:むくみの改善
全身に水圧がかかることにより、身体全体が締め付けられ、血流が改善、むくみがとれやすくなります。
3.浮力作用:リラックス効果
湯に浸かることで、身体に浮力がかかり、体重が10分の1程度になります。浮力により、リラックス効果とともに、筋肉や関節への負担も減少します。
ただし糖尿病患者さんの入浴には注意事項もあるので、それを3つにまとめてみました!
- 急な気温の変化による血管の収縮を避けるために、浴室や脱衣所を前もって温めておきましょう
- インスリン投与後のお風呂は薬が効きやすいので、低血糖症状に注意しましょう
- 低血糖にならないよう、10分以上の長湯は避けるようにしましょう
以上に気を付けながら入浴を楽しみ、風邪知らずの冬にしていきましょう!
参考文献
石原(2008). 体温力. PHP新書.
早坂(2018). 最高の入浴法. 大和書房.
看護師 中田